本日のお買い上げCD

masatomo-s2008-03-06


仕事帰りに新宿のディスクユニオンに寄りました。以前、東口界隈をさまよい、紀伊国屋書店までは行ったのにもう20メートルほど届かず辿り着けなかったので、本日は事前に場所をきちんと調べて行きました。夜だと他のお店の看板に紛れて分かりにくいですねえ、あそこ。


かなり広いスペースにクラシックのCDが置いてあります。奥はレコード、DVD、オペラ・声楽系のCDが陳列されておりますが、用事がないので足を踏み入れず。まあ、何にしろ、ああいう空間はいいですねえ! で、今日は以下の3枚……というか3セットのCDを衝動買いです。


1. ロドリーゴ/アランフェス協奏曲、ある貴紳のための幻想曲
  グラドナス/スペイン舞曲第5番
  アルベニス/アストゥリアス-伝説
  ギター:トゥビリオ・サントス 
  指揮:クラウディオ・シモーネ/モンテ・カルロ王立歌劇場管弦楽団


2. チャイコフスキー/ピアノ三重奏曲 イ短調《偉大な芸術家の思い出》
  ピアノ:ウラディーミル・アシュケナージ ヴァイオリン:イツァーク・パールマン
  チェロ:リン・ハレル


3. J.S. バッハ/平均律クラヴィーア(全集)
 ピアノ:ウラディーミル・アシュケナージ


です。


今バッハの『平均律クラヴィーア』のBOOK1を聴きながら書いています。この全集のCD、前々からずっと買いたかったのですが3枚組で高価なため呻吟しておったのですが、ディスクユニオンで手頃な値段でありましたのでかなり悩んだ末に買いました。ピアニストがアシュケナージというのも決め手です。この人の硬質で堅牢なピアノの音が好きでよく買います。ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の演奏ではこの人にかなう人はいない、、、と個人的に思っています。


この平均律クラヴィーアはいわゆる大バッハ……ヨハン・セバスチャン・バッハが作曲したピアノ曲聖典のようなものだと聞いたことがあります。手塚治虫氏が『ルートヴィヒ・B』の中で青年ベートーベンがこの曲を弾いているシーンを描写しているのですが、そのシーンはあの作品の中でも白眉なのではないでしょうか? その描写の中の言葉を拝借してしまいますが、“巨大なゴシック建築”のようなこの曲にアシュケナージの怜悧なピアノの響きがぴったりです。彼がこう弾く曲を、例えばグレン・グールドはどう弾くんでしょうねえ……フリードリッヒ・グルダはどうなんでしょう。リヒテルは?……とまたぞろ病気が出そうになります、、、


チャイコフスキーの三重奏曲は、敬愛するニコライ・ルービンシュタインに捧げられた曲です。《偉大な芸術家》とは彼のことです。全曲を覆う沈欝なトーンはチャイコフスキーならではですが、この“澄んだ悲しみ”は彼だけのものでしょう。このCDもピアニストはアシュケナージ。。。硬質な音色がこの哀惜に満ちた仄白いトーンの曲をどう歌うのか、というところに興味がありましたが、特に第2楽章の詩情あふれる《歌》は素晴らしかった、、、


ギターの一連の曲はよく知られたものばかりですか、アランフェス協奏曲よりもアルベニスの曲のほうがよかったです、、、もともとアランフェス協奏曲を聴きたくて買ったのですが、これは意外でした。イエペス村治佳織氏(とても美人ですね!)以外のギタリストのものを聴いたことはありませんでしたが、アルベニスはよかった! このモンテ・カルロ王立歌劇場管弦楽団って、リヒテルがマタチッチの指揮でグリークとシューマンのピアノ協奏曲をレコーディングしたオーケストラです。この演奏もすごかった、、、


CDをおもむくままに買うのはいいとして、どこに置くかが最近の悩みです。
引っ越しも考えたいですねえ。。。